NISAとiDeCoはどう使い分ける?長期投資で考えたい2つの制度

投資を始めると、「NISAとiDeCoはどちらを使えばいいの?」と迷うかもしれません。
どちらも税制上のメリットがある制度ですが、実は性格がかなり違います。NISAは比較的自由に資産を使える一方、iDeCoは老後の資産形成を目的としており、原則として途中で資産を引き出すことができません。
私は現在、NISAとiDeCoの両方を利用しています。ただし、両方を同じ位置づけで考えているわけではありません。
今回は、私自身の使い分けも交えながら、NISAとiDeCoをどのように考えればよいのか紹介します。
NISAとiDeCoは、そもそも性格が違う
NISAは、投資によって得られた利益が非課税になる制度です。
一方のiDeCoは、自分で掛金を拠出して運用し、老後の資産形成を目指す私的年金制度です。
どちらも資産形成に利用できますが、大きな違いの一つがお金を引き出せるタイミングです。
NISAで保有している資産は、必要になれば売却して使うことができます。
それに対してiDeCoは、老後のための制度という性格上、原則として一定の年齢になるまで資産を引き出すことができません。
この違いは、制度を選ぶうえでかなり重要です。
NISAは使いやすさが魅力
NISAの大きな魅力は、非課税というメリットだけではありません。
長期的な資産形成をしながら、将来どうしてもお金が必要になったときには、保有している商品を売却して資金として使えるという自由度があります。
もちろん、長期投資をするなら、短期間で売買を繰り返すことをすすめているわけではありません。
それでも人生では、住宅購入、教育費、仕事の変化など、まとまったお金が必要になることがあります。
そのため私は、長期投資をしながらも、必要になったときに使える資産を作る場所としてNISAを重視しています。
iDeCoのデメリットは「途中で引き出せない」こと
iDeCoにも大きなメリットがありますが、私がNISAほど積極的に利用していない理由があります。
それが、原則として途中で引き出せないことです。
老後まで使わないと決めたお金であれば、この制約はそれほど問題になりません。
しかし、今後の生活で使う可能性があるお金までiDeCoに入れてしまうと、いざというときに自由に使えません。
そのため、私はiDeCoについては「たくさん入れればいい」とは考えていません。
生活に必要なお金や、将来使う可能性のあるお金を確保したうえで、老後まで使わないと考えられる範囲で利用するという考え方です。
それでもiDeCoには大きなメリットがある
一方で、iDeCoにはNISAにはない税制上のメリットがあります。
iDeCoの掛金は「小規模企業共済等掛金控除」として所得控除の対象になります。
そのため、所得税や住民税の軽減につながります。
これは、iDeCoを利用する大きなメリットです。
特に私はフリーランスなので、この所得控除のメリットも考慮しています。
現在は月1万円をiDeCoに拠出していますが、今後の収入や家計とのバランスを見ながら、無理のない範囲で掛金を増やすことも考えています。
つまり、iDeCoは「途中で使えないからやらない」のではなく、引き出せないという制約がある代わりに、税制上のメリットを活用できる制度として考えています。
NISAとiDeCoで同じ商品を購入
私の場合、NISAとiDeCoのどちらでも、楽天・全米株式インデックス・ファンド、いわゆる楽天・VTIを購入しています。
これは「NISAならこの商品、iDeCoなら別の商品」と制度ごとに投資先を変える必要性を感じていないからです。
私は楽天・VTIを、長期的に保有したい投資信託として選んでいます。
そのため、利用する制度が違っても、自分が納得している投資商品を使っています。
もちろん、誰もが同じ商品を選ぶ必要はありません。
大切なのは、制度に合わせて投資商品を決めるのではなく、自分の投資方針に合った商品を選ぶことだと思っています。
NISAを資産形成の中心に
現在、私のNISAでの積立額は毎月3万円ほどです。
今後は、家計に無理のない範囲で積立額を増やし、まずはNISAの非課税投資枠をできるだけ活用することを目標にしています。
一方、iDeCoは現在月1万円です。
途中で引き出せないことを考えると、NISAほど積極的に資金を入れるつもりはありません。
ただし、フリーランスとして所得控除のメリットもありますので、今後の状況によってはiDeCoの掛金を増やす可能性もあります。
このように、同じ「資産形成」のために利用していても、私の中では役割が違います。
NISAを使い切ったら投資をやめるわけではない
では、NISAの非課税投資枠を使い切ったらどうするのか。
私の場合は、そこで投資を終えるつもりはありません。
NISAの枠を使い切るような状況になれば、次は通常の課税口座で投資信託を買い増していくことを考えています。
もちろん、課税されるという違いはあります。
それでも私は、短期間で利益を確定させることより、できるだけ長く保有して複利を活かすことを重視しています。
NISAは税制上のメリットを受けながら資産形成をするための制度であり、投資そのものをNISAの中だけに限定する必要はないと考えています。
制度を使うことより、無理なく続けること
NISAにもiDeCoにも、それぞれ魅力的なメリットがあります。
だからといって、「非課税になるから」「節税になるから」という理由だけで、無理に投資額を増やす必要はありません。
まずは生活に必要なお金を確保する。
そのうえで、いつ使う可能性があるお金なのかを考え、長期間使わないお金を投資に回す。
私はこの順番が大切だと考えています。
NISAは比較的自由に使える資産形成の手段として、iDeCoは老後資金を準備しながら所得控除のメリットも活用する手段として、それぞれの役割を考える。
NISAとiDeCoは、どちらが優れているかではなく、自分の生活や投資目的に合わせて使い分けるもの。
これが、私が二つの制度を利用している理由です。







