投資信託の分配型と再投資型の違い、長期投資ならどちらを選ぶ?

投資信託を選んでいると、「分配型」と「再投資型」という言葉を目にすることがあります。
分配型は、投資信託から分配金を受け取るタイプ。再投資型は、分配金を受け取らず、再び投資に回すタイプです。
どちらが正解というわけではありません。大切なのは、自分が何のために投資をしているのか、利益をどう使いたいのかです。
今回は、それぞれの違いと、私が再投資型を選んでいる理由について紹介します。
分配型と再投資型の違い
投資信託では、運用状況などに応じて分配金が支払われることがあります。
分配型では、分配金を現金として受け取ります。
一方、再投資型では、分配金を受け取らず、そのお金を使って同じ投資信託を買い付ける形になります。
簡単に言えば、
- 分配型=運用中のお金を受け取る
- 再投資型=運用に戻す
という違いです。
ただし、分配金が出ることと、投資によって得られる利益が大きいことは同じではありません。
「分配金がもらえる=儲かっている」ではない
分配型の投資信託を見ると、定期的に分配金が支払われているため、「毎月お金がもらえるから得なのでは?」と感じるかもしれません。
しかし、分配金は投資信託の純粋な利益だけから支払われるとは限りません。
分配金が支払われると、その分だけ投資信託の純資産が減り、基準価額が下がることがあります。
そのため、分配金を受け取った金額だけを見て、投資で儲かったと判断するのは適切ではありません。
投資信託を見るときは、分配金の有無だけではなく、基準価額や運用実績、コストなども含めて考える必要があります。
「毎月分配金がもらえる」という分かりやすさだけで商品を選ばないことが大切です。
再投資型は利益を運用に戻せる
再投資型では、分配金を受け取らず、運用に回します。
長期投資では、この「運用に戻す」という考え方が重要になります。
投資によって得られた利益を使ってしまうのではなく、その利益も再び投資に回す。
すると、次の運用では最初に投資したお金だけでなく、それまでに生まれた利益も含めて運用することになります。
これが、いわゆる複利の効果です。
単利と複利では、長期になるほど差が広がる
複利の効果は、短期間ではそれほど大きく感じられないかもしれません。
例えば、100万円を年3%で運用した場合を比較してみましょう。
| 運用期間 | 単利 | 複利 |
|---|---|---|
| 5年 | 115万円 | 約115.9万円 |
| 10年 | 130万円 | 約134.4万円 |
| 15年 | 145万円 | 約155.8万円 |
| 20年 | 160万円 | 約180.6万円 |
5年では約9,000円の差ですが、10年では約4.4万円、15年では約10.8万円、20年では約20.6万円まで差が広がります。
これはあくまで一定の年3%で運用できたと仮定した計算で、実際の投資では毎年同じように利益が出るわけではありません。
それでも、利益をそのまま使うのではなく、再び運用に回していくことで、長い時間をかけて利益が利益を生む状態を目指せるという複利の考え方を理解するには、分かりやすい例です。
なお、記事では「分配型=単利、再投資型=複利」と完全にイコールで説明しないほうが正確です。実際には分配の仕組みや運用状況によって異なります。
この表を入れるなら、今の記事の「再投資型のメリットは利益を運用に戻せること」の直後が一番自然だと思います。
もちろん、実際の投資では価格変動があり、毎年一定の利益が得られるわけではありません。
それでも、長い時間をかけて資産を育てることを考えるなら、利益を運用に戻していくという考え方には意味があります。
長期・積立投資なら再投資型という選択
私は、毎月一定額を積み立てながら、できるだけ長く投資を続けたいと考えています。
短期間で利益を確定して使うことを急いでいません。
むしろ、投資できる期間を長く取り、運用によって得られた利益もできるだけ運用に回しながら、時間を味方につけたいと考えています。
そのため、私の投資スタイルには再投資型が合っていると判断しました。
毎月積み立てる
↓
長期間保有する
↓
利益を急いで確定させない
↓
利益も運用に回す
という考え方です。
投資を始めたばかりの段階では、毎月いくら積み立てるかに目が向きがちです。
しかし、長期的な資産形成を考えるなら、「積み立てたお金をどう運用し続けるか」も重要になります。
分配型が向いている人もいる
ここまで再投資型のメリットを紹介しましたが、分配型が悪いということではありません。
例えば、資産を運用しながら定期的に現金を受け取りたい人であれば、分配型を選ぶ意味があります。年金生活を送っている高齢者であれば、分配型の方が良いケースがあります。
現役世代の資産形成期と、老後などの資産活用期では、お金の必要性も変わります。
「とにかく再投資型にすればいい」と考えるのではなく、自分が投資によって何をしたいのかを基準に選ぶことが大切です。
私が分配型ではなく再投資型を選んだ理由
私が再投資型を選んでいる一番の理由は、長期保有と複利を重視しているからです。
私は投資資産を短期間で切り崩したり、利益を急いで確定させたりするつもりはありません。
できる限り長く保有し、毎月の積立を続けながら、時間をかけて資産を育てていきたいと考えています。
そのため、運用によって生まれた利益を受け取って使うよりも、再び投資に回していくほうが自分の投資方針に合っています。
現在はNISAとiDeCoのどちらでも同じ投資信託を利用していますが、これも長期的に運用を続けることを前提に考えているためです。
大切なのは「どちらが得か」ではない
分配型と再投資型を比較すると「結局どちらが得なの?」と考えてしまいます。
しかし、重要なのは単純な損得だけではありません。
- いつまで投資するのか
- 利益を使いたいのか
- 資産をさらに増やしたいのか
- 毎月積み立てるのか
こうした自分の目的によって、適した選択は変わります。
私の場合は、資産形成を急いで終わらせるのではなく、できるだけ長く投資を続けることを重視しています。
だからこそ、分配金を受け取るよりも再投資に回し、複利の力をできるだけ活かしたいと考えています。
投資信託を選ぶときは、「分配金がもらえるから」という理由だけで判断せず、自分の投資期間と目的に合った受け取り方を選ぶことを意識してみましょう。







